ここは北の大地。
この土地には古い言い伝えがある。500年に一度、伝説の秘湯「マッシャロ温泉」が湧き出るというのだ。その温泉のお湯を飲めば、どんな病もたちまち治るという。
そして、今日は偶然その500年に一度の秘湯マッシャロ温泉が湧き出る日だったのだ。
今ここに、伝説のマッシャロ温泉を追い求め、一人の男が旅をしていた。男の名はガンデラ。
「ううっ、寒い。伝説によれば、このあたりにマッシャロ温泉が湧き出るはずなのだが・・・」
男には、ミチコという幼い娘がいた。奥さんと離婚し、男手一つで育てていたのだが、不運にも不治の病に侵されてしまったのだ。放っておけば、ミチコは死んでしまう。
「ミチコを救うには、マッシャロ温泉のお湯を飲ませるしかないのだ・・・なんとしても見つけなければ・・・」
ミチコの苦しむ顔を想像し、胸を痛めながら必死でマッシャロ温泉を探すガンデラ。
すると、小さな村にたどり着いた。
村の入口に、目つきの悪い一人の若い男が立っていた。
「あの、この近くにマッシャロ温泉という温泉があると聞いたのですが、ご存じですか?」
「へへへ、旦那。あんた、なかなか強そうだな!マッシャロ温泉に行きたいのなら、この俺を倒すんだな!俺は魔王四天王の一人、竜のシューゼル!覚悟っ!」
すると、シューゼルと名乗る男はいきなり襲いかかり、ガンデラ目がけて素早くパンチを繰り出した!
「ほう、俺のパンチをよけるとは、なかなかやるな!」
「やめてくれ!私は争いを好まない!ただ娘の命を救いたいだけなんだ!」
「ふっ!そんなことは関係ないね!俺はただ強いやつと戦いたいだけだ!」
そう言うとシューゼルは気を集中し、一気に手のひらからそれを放出した!
「食らえ!ドラゴンウェイブ!!」
(説明しよう!ドラゴンウェイブとは、体内の気を竜の形の波動に変え、敵に向かって放つ大技であり、魔王四天王が一人、竜のシューゼルの最強の技である!)
「ぐわぁぁぁぁぁっ!」
ガンデラはシューゼルの放ったドラゴンウェイブをまともに食らってしまった。
「はははっ!強そうに思えたのに、ただの見かけ倒しだったか!雑魚めっ!」
シューゼルは不敵に笑いだした。
しかし、その時ガンデラにある変化が起きたのだ!なんとガンデラの黒い頭髪が、黄金に輝き始めたのだ!!
「な、何ぃっ!」
シューゼルは驚き、慌てる!
「うおぉぉぉぉっ!」
ガンデラは信じられないことに、シューゼルの放ったドラゴンウェイブを吸収してしまった!!
「バ、バカな!!」
シューゼルは思わず後ずさりをした。
「私はこんなところで倒れるわけにはいかないんだ!ミチコを救うために、マッシャロ温泉を探さなければいけないんだ!」
「俺のドラゴンウェイブが破られるなんて、そ、そんなはずが・・・あわわわっ・・・」
「食らえ外道!ドラゴンウェイブ返し!!」
ガンデラの両手から、シューゼルの放ったドラゴンウェイブの5倍以上の大きさの波動が放たれた!!
「バ、バカな!俺のドラゴンウェイブにそっくりだ!ま、まさか貴様は竜族の!?ぐわぁぁぁぁっ!!」
ガンデラの放ったドラゴンウェイブ返しを食らい、叫び狂うシューゼル。次の瞬間、辺りはまばゆい光に包まれた!
とまあ、そんなことはどうでもよくて、ガンデラの娘ミチコがかかったのは、実は不治の病ではなく、ただの風邪でした。栄養と水分をたくさん取って、ぐっすり寝ていたら治りました。よかったよかった。
寒くなってきましたので、みなさんも風邪には重々お気を付けください。
――――――――― 完 ―――――――――
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