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31.金曜日の夜は、THE有頂天(2008年10月3日)



金曜日の夜。それは一週間仕事に明け暮れたものにとって、まさに勝利の瞬間である。まあ、土日も仕事の人の場合は、話が変わっちゃうんだけど。

まあ、それはいいとして、ここにも一週間がんばって仕事をしてきた若者が一人いた。名前はノブヒロ。

ノブヒロは大学を卒業して、大手の総合商社に入社し、4年がたった。毎日仕事に明け暮れている。仕事は大変だが、それでも最近は慣れてきた気がする。後輩にも結構慕われているナイスガイ。そろそろ結婚したいなとか、そんなことを考えちゃってる26歳の好青年。まあ、彼女はいないんだけど。

「よっしゃー!今週もがんばったぞ!金曜日の夜の俺は最強だぜー!」

そんなことをいいながら、ノブヒロは仕事帰りに買ってきたビールを自分のアパートで飲みながら、テレビを見ていた。

「プファーッ!最高だぜー!このために生きてるよねー!」

ビールの苦さがのどにしみるが、それがまたいい。

一週間がんばった男にとって、金曜の夜のビールほどうまいものはない。ノブヒロはそれを実感しながら、ビールの味と、がんばってる自分に酔いしれた。

そして、酔った勢いでちょっと小躍りをしたくなったので、やってみた。

「ホイホイホイッ!なぁんちゃってな!」

そんな風に浮かれていたら、次の瞬間、世にも恐ろしいことが起きたのだ。

なんと、ノブヒロはタンスの角に小指をぶつけました。

「アァァァァァーッ!!!」



ねっ。週末だからって、あんまり調子に乗ると、こうなるよ。

っていうか、人生すべてにおいて、調子に乗りすぎるとよくないことが起きる気がするよね。

だから、一週間仕事をがんばった金曜日の夜も、調子に乗らずに、静かに過ごしたほうがいいのかもしれないよね。



なんて、そんなことできるわけねーだろ!

金曜日ですよ!何のために一週間がんばったと思ってるんですか!

金曜日の夜にテレビ見ながら、ビール飲んで、調子に乗って小躍りしてタンスの角に小指ぶつけて「アァァァーッ!」って叫ぶために、男たちは一週間がんばっているのです!

それをわかってください。頼みますよ、ホント。



そして、ノブヒロはぶつけた小指をさすりながらも、再度小躍りを始めました。一度くらい小指をぶつけたからって、彼はめげない。だって、男の子だもん。

そんな感じでだんだんテンションがあがってきて、さっきぶつけた小指の痛みすら、人生を楽しむためのスパイスに感じてきた。

「ハイ!ハイ!ハイ!ハイ!俺ノブヒロッ!小指超痛いけど、ぜんぜん気にしないっ!」

一人で超盛り上がるノブヒロ。



30秒後。ノリにノリまくったノブヒロの小躍りが、宇宙のかなたから巨大隕石を召還してしまい、それが地球に衝突して、地球は消滅しました。

うーん、やっぱり、調子に乗りすぎると、ろくなことないよね。

――――――――― 完 ―――――――――





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